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| 平均的な閉経年齢は約50歳と言われていますが、その前後5年くらいを更年期と言います。つまり45歳から55歳くらいですね。更年期障害と言えばいろいろな症状があり、特に多いのはいらいら、不眠、肩こり、頭痛、のぼせ、冷えなどですが、その他にうつ症状やめまい、耳鳴りなどがあります。 更年期障害は卵巣機能の低下によって女性ホルモンが少なくなっているのが原因です。したがって治療はホルモン剤を服用するホルモン補充療法と言うのがもっとも効果的です。しかし、日本ではホルモン剤による副作用(癌になるのではないかとか太るとか)を嫌って使用されない人が多く、欧米では20−30%程度の人が使用しているのに対して日本では2−3%しか使用されていません。 更年期障害の症状を大別すると血管運動神経症状(のぼせ、冷え、動悸など)と筋肉症状(肩こり、頭痛、腰痛など)さらに精神神経症状(うつ、いらいら、不眠、やる気が出ないなど)の3つに分けることができます。ホルモン補充療法は血管運動神経症状(のぼせなど)と筋肉症状(肩こり、頭痛)に対して大きな効果を現します(特にのぼせに関しては劇的と言うほどに効果があります)。しかし精神神経症状は単に女性ホルモンが減少したと言うだけでなく外的ストレスが原因になっていることが多いのでホルモン剤だけでは完治することはできないことが多く、安定剤の使用が必要なことが多いです。 更年期障害の治療 ホルモン剤を使用することが多いですが、漢方薬でも更年期障害そのものはある程度軽くなっていきます。ホルモン剤がどうしても飲めないという人には漢方がよいでしょう。ただ、ホルモン剤を使うということは単に更年期の症状を軽くするというだけではなく、その他の効果も期待している部分が多いのです。 たとえば骨粗しょう症や動脈硬化症が更年期以降の女性に増加してきます。これも女性ホルモンが減少したために生じる問題点です。それらを一気に解決してくれるのがホルモン剤なのです。更年期の治療の最も重要な部分は更年期障害の治療そのものより、特にこの骨粗しょう症の予防が重要なのです。ホルモン補充療法のページを参照して下さい。 更年期のその他の問題点 不正出血(更年期出血) 更年期になると生理が不順になります。間隔が長くなる場合もあれば、逆に短くなることもあります。そしてたまに不正出血があるようになるのです。このような場合はまず妊娠かどうかの検査を行います(もちろん妊娠の可能性があればですけど)。妊娠でなければ更年期出血のことが多いです。しかしここで問題なのは更年期の時期は子宮癌の好発年齢でもあるということです。不正出血があれば更年期出血の場合が多いですが、やはり必ず子宮癌検診をするべきでしょう。子宮癌検診には子宮頚癌検診と子宮体癌検診があります。子宮の出口からの出血であれば頚癌検診が必要ですし、子宮の中からの出血であれば体癌検診が必要です。しかしその区別は付きにくいことがあるので両方の検診を受けるのがよいでしょう。ただし、現在の保健では一度に両方の検診(細胞診という)を行えないことになっていますので、まずどちらか片方をやることになります。様子を見て必要であればもう片方の検診をするのが良いと思います。また、更年期出血の中には大量の出血を起こす場合があります。このような場合は簡単に止血できないことがありますので入院が必要なこともあります。入院して安静にして止血剤の点滴をすればだいたい止まります。 更年期の避妊について 閉経したと思っても1−2年の間は妊娠する可能性があります。これは嘘のようなホントの話です。閉経しても妊娠するならいつまで避妊すればいいのか、という質問を受けることがあります。明確には答えられませんが、とにかくそういうこともあると言うことは知っておくべきでしょう。50才くらいまでは避妊について意識しておく必要があるでしょう。更年期からの避妊法でもっとも現実的なのはピルではないかと思います。ピルはホルモン剤ですので更年期障害の治療にもなりますし、避妊効果も高いです。 更年期のうつ症状 更年期にまれに初老期うつの症状が出る人がいます。これは女性ホルモンが減少したからではなくいわゆるうつ病です。ホルモン剤を飲んでも直りませんが、ホルモンが減少していることが更に症状を悪化させている場合もあります。また更年期障害によるうつと見かけ上変わるところはないので、やはりホルモン補充療法を行います。 |
