吸引分娩

お産が進行して胎児がもうすぐ出ると言うときに突然胎児が苦しがることがあります(胎児仮死といって、胎児心拍数が落ちてくるのでわかります)、原因としては骨盤の狭いところを通過するときに胎児の頭が圧迫されて神経学的反射により心拍数が落ちるということが多くこれは余り問題になりません、しかしたとえば臍の緒が首に2回ほど巻き付いているときや臍の緒がどこかではさまって(たすき掛けになっていたりします)陣痛のたびに心拍数が落ちる場合(これらの場合を臍帯因子による胎児仮死といいます)、自然の陣痛では時間がかかりすぎると判断した場合は吸引カップを胎児の頭に吸いつけて陣痛といっしょに引っ張り出すと言うあらわざを行いますが、これを吸引分娩と言います。通常の分娩より余計に腟が切れることが多いです。頭が圧迫されて心拍数が下がっているのか臍帯因子などで下がっているのか判断が付くことが半分、判断が付かないときが半分ほどあります。そのようなときは吸引分娩とします。なにもなければ良かったねと言うことになりますが、腟は既に犠牲になっています。

子宮口が全開していなければ吸引分娩はできません。胎児仮死兆候がなくならなければ緊急帝王切開が必要です。