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| 妊娠検査 最近の市販の妊娠検査薬は結構感度が良く、医療用の検査薬と比べても遜色ないものが多いようです(以前はあまり良いのがなかった)。しかしまれに妊娠が進んでいるとき、妊娠反応が強すぎて検査試薬が反応しないと言うオーバーシュートと言う現象が起こります。たとえば妊娠5ヶ月くらいになるとかえって感度の高い試薬では陰性になってしまうと言うことがありうるのです。このようなこともありますので、妊娠かもしれないと思ったら産婦人科で超音波の検査を受けることをお勧めします。それとよくあるのが生理の量がいつもより少なかったというときに妊娠していることがあると言うことです。ですから少な目の生理があったけど何だかむかむかするというときはとりあえず妊娠を疑いましょう。妊娠の4週頃(要するに生理の予定日の頃)に少し出血することが結構あるのです。 妊娠の週数 ふつうは妊娠が成立したときの最後の生理の始まった日をを0週0日として計算します、それから280日後が予定日になります。簡易に計算するには生理が始まった日に9ヶ月と7日(苦難の道と覚える)を足せばだいたいの予定日がわかります。たとえば最後の生理が4月25日から始まったとするとそれに9ヶ月と7日を足せば13月32日となります、13月は1月のことで32日はよく月の1日のことですからだいたい2月1日が予定日ということになります。当然2−3日のずれはあります。 生理がおおむね月に1回ある人の場合は最後の生理からの計算で特に問題ないのですが、生理不順の人が妊娠すると違ってきます。たとえば生理が40日型の人の場合排卵したのがだいたい生理が始まった日から18−20日目(生理が遅れる人は結局排卵が遅れているのです、排卵してから生理になるまでの期間はほとんどの人で14日間くらいで一致している)ですから、通常の14日目の排卵の人に比べて1週間近く遅れて受精し着床しています。従って妊娠週数も1週間ほど遅れることになります。よってエコーで胎児の大きさを調べて、現在だいたいこれくらいの週数というのを推定して妊娠週数の修正を行います。結局エコーで見ないと正確な妊娠週数はわからないと言うことです。 だいたいの目安として胎嚢(胎児の入っている袋)が経腟エコーで見えてくるのが妊娠5週くらい、卵黄嚢(york sacという)という丸い構造物が見えてくるのが6週くらい、胎児の心拍が見えてくるのが7週くらい、胎児が1cmになるのが8週くらい、その後は胎児の長さに7を足した程度が妊娠のだいたいの週数と言われています。最近は超音波の機械がしっかりしたグラフを元に計算してくれるのでもっとちゃんと週数がはじき出されますが、おおむねそれくらいと考えて差し支えありません。しかしこのような計算ができるのは妊娠の12週くらいまででそれ以降は胎児の個人差により発育の速度が変わってきますので、大きさから週数を割り出すのはできにくくなります。特にお産後授乳している人がまだ生理もしっかりないのに妊娠したりすると妊娠週数はエコーを見なければ全くわかりません、それも妊娠の早くに来てもらえればいいのですが、かなり進んでからこられるともはや妊娠週数不明のまま見ていくしかありません。 ところで基礎体温をちゃんとつけられている方が妊娠された場合、特に不妊治療中の妊娠では高温相になった日から妊娠の週数を計算することができます(高温相になった日を月経周期15日目とします),しかしそれでもエコーによる週数判定と違ってくることがあります、それは排卵後着床するまでの期間が一定しないからです。とにかくエコーで見ないと週数は決められません。 医者は西洋医学しか勉強していませんので、たとえば日本風の妊娠の時期の表現である何ヶ月という数え方はなかなか頭に入ってきません。一度週数に換算して考えないとわからないのです。妊娠0週0日は日本流に言えば妊娠第1ヶ月のはじめという事になり4週0日は2ヶ月のはじめ、8週0日は3ヶ月のはじめです。とにかくこの何ヶ月という数え方は混乱しやすいので僕は嫌いですね。ただし生理の何日目かという数え方は生理が始まった日を1日目とします(妊娠した場合の週数は0週0日と数える)。不妊治療中に妊娠すると妊娠の時期を月経周期何日目という表現をするのでこれもまた混乱します。月経周期35日目は妊娠5週0日ではなく4週6日となります・・・と。あー、またよくわからなくなった! 妊娠中の出血 妊娠中に心配なのが出血です。妊娠初期にわずかの出血があることがありますが、妊娠6週くらいまではあんまり心配しなくても良いことが多いです。ただしそれも腟からの超音波検査で子宮内に血液のたまっている部分がないことが条件です。そのような部分があるようなら安静にする必要があります。7週くらいになると胎児の心臓の拍動が見えるようになります、ここまでくれば胎児に決定的な異常がないと言うことが予想できます。したがって7週以降の出血は子宮側の要因による出血であることが考えられます。これはそれまでの出血とは違ってどのような場合でも安静が必要です。胎盤になる部分を妊娠初期には絨毛と言いますが、これが子宮の出口のところにある場合前置絨毛と言って出血の原因になります。そのようなものが無く出血している場合は胎盤の端の方が子宮からはがれかかっていることがあります、このような時はエコーで血液がたまっているのが見えます。こういう場合は要注意です、安静にしないと胎盤が少しずつはがれてどっと出血します。このようなときは安静度はかなり高くなります。多くは簡易トイレを病室においてそこでトイレをすますようにします、出血が多いときは膀胱に管を入れっぱなにしてトイレに行かないですむようにします。排便もできればベッド上がいいのですが、なかなか寝てうんちできる人は少ないですね。 妊娠中のおなかの痛み 妊娠中のおなかの痛みは多くの場合子宮の収縮によるものです。つまり切迫流産や切迫早産の症状と言うことになります。原因としてはいろいろ考えられますが、最近注目されているのが細菌性腟症と言う腟(ちつ)の中の病気が原因になって絨毛羊膜炎を起こして子宮が収縮してくると言うものです。おりものが多い場合には予防として腟洗浄などを頻回にしていくことが大事です。しかし腹痛の原因が子宮の収縮でない場合は、診断はかなり難しくなります。それはレントゲン検査がやりにくい(妊婦にレントゲンを当てることはよほどの理由がないとできない)からです。たとえば胆石症や腎臓結石などはエコーの検査で診断するのは無理です、レントゲンを撮らないと診断できません。ほかにも虫垂炎(俗に盲腸という)なども妊婦の場合子宮で虫垂が押しやられて移動しているので痛みの場所が通常の位置と違うのでなかなか診断できないことがあります。妊婦の虫垂炎は診断が後手に回って腹膜炎にまでなってしまうことがあります。藪医者の言い訳みたいですが、実際そうなのです。 妊娠初期に飲んだ薬やレントゲン検査 妊娠の初期に薬を飲んだり、レントゲンを撮ったりすることがありますが妊娠5週くらいまではまだ胎児は細胞の塊ですので心配はいりません。5週以降は器官形成期といってある程度薬剤などに対して敏感になってきますので薬の使用は注意しましょう。現在市販されている薬で決定的に胎児に奇形を起こすものはありませんが、やはりないとは言えないでしょう。もはや新薬を人間で試すことはできませんので、安全性の確認は動物実験の結果だけですから、高度な知的行動に対する影響を予想することはできません。 |
