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| 妊娠中に血圧が高くなって蛋白尿が出て全身に浮腫が出る状態を妊娠中毒症と言います。最近はどう言うわけか少なくなっていますが、昔は結構多かったそうです。 中毒症になるとまず浮腫が出てきますので、足がむくんできたなーと思ったら検診日でなくても来院したほうがいいでしょう。蛋白尿や血圧を測定して正常であれば心配ありません、多少むくみが出るのは妊娠中はよくあります。しかし蛋白尿が出て血圧が高くなっているようなら減塩食にして食事療法をする必要があります。それで治らなければ入院が必要です。 このように血圧が高くなる原因の一つに胎児の発育不良があります。胎盤の血流が足りないために胎児に十分な栄養が供給されないで発育が阻害されていると考えられます。胎児は血流を必要とするので胎盤から血圧を上げて血流を確保しようとする物質(昇圧物質)が出てきて中毒症の症状が出て来るという考え方です。ということは胎盤の血流が確保されれば血圧は安定してくると言うことになります。入院して安静にするのはそのためです。安静にすれば体のほかの部分に行く血流が少なくなるのでその分胎盤の血流が増えてきます、結果として胎児の発育も良くなります。 中毒症がひどくなると血圧が200/100mmhg以上にまでなり脳出血を起こしたり、シカン発作と言って意識不明となり全身の痙攣を起こす致死率の高い状態になることがあります。シカン発作も脳内の微細な出血ではないかとも言われていますが、定義としては脳に明らかな出血のない場合をシカン発作といい出血があれば脳出血として区別しています。このようになるのを防止するには妊娠を速やかに中断するしかありません。したがって帝王切開が行われることになります。しかし、往々にして中毒症の場合は胎児が小さいことが多く、帝王切開しても赤ちゃんが元気に育つかどうかは経過を見なければわかりません。中毒症は急変することも多いので入院管理が必要です。週数が早くて(30週未満)胎児が小さい場合は新生児の集中治療センターのある総合病院で管理してもらうのがよいと思います、もちろん当病院でもそのような場合はそれなりの病院を紹介します(母体搬送と言う)。でも中毒症は予防が一番です。むくみが出たら減塩食にしましょう。 減塩食とは 塩を抜いた食事のことです(あたりまえ)。塩を抜くとはどういうことかというと、はっきり言って味がないということです。食事の味は多くの場合塩分でつけられています。これを抜くのですから味はしないわけです。塩からくなければいいと思うかもしれませんが、塩からくないだけでは不十分です。外食は不可です、どんぶり物はほとんどだめですね、みそ汁もみそを入れてはいけません(みそ汁ではない?)、サラダはそのまま食べますドレッシングは不可です。といっても塩は人間にとって必要なものですので、完全に抜いてしまうと困りますがこれくらいの意気込みでちょうど良いと言うことです。それくらい現代人は塩を取りすぎていると思います。焼き肉もだめですよ。 |
